トラックシートの選び方の基準とその耐用年数に関して
トラックシートは素材によって耐用年数が異なるので、用途・目的や期間に応じた製品を選ぶことが大切です。トラックの大きさに合ったサイズや素材、色味などが選び方の基準となります。積み荷を風雨から守ったり、荷物の転倒や落下を防いだりとトラックシートは事業用・農耕用といずれの利用時においても欠かせないアイテムです。荷台に被せて、ゴムバンドなどでしっかり固定することでその効力を発揮します。ここではトラックのサイズや用途に合った選び方のポイント・基準について、そして耐用年数に関しても解説していきます。
トラックシートの基礎知識とその効能について
トラックシートとは文字通り、トラックやダンプカーの荷台に覆いかぶせて使うアイテムです。雨から守る、強風によって積載物の飛来や傷がつくのを防ぐ役割があります。長距離走行中に急に天候が変化したり、振動によって積み荷が崩れてきたりを防止できるのがメリットです。事業用の車両はもちろん、農耕用の工具・機器や収穫物を積載する際にも役立ちます。
積載物が多い場合は、積み荷の崩れや落下を防ぐことが可能です。また農耕機具に関しては、頻繁に使うため荷台にのせた状態で置いておくことも多いでしょう。屋外で放置していると、雨や日光に晒されて劣化が早まってしまいます。こういった場面においても、トラックシートはその役割を果たしてくれます。特に防水効果やUV対策を施した、耐候性および耐久性に優れたシートを選ぶと良いでしょう。さらには日常的にトラックの荷台部分に取り付けておくことにより、荷台を雨や汚れから守ってくれます。紫外線の照射による、車体の塗装の劣化を防止できるのもポイントです。最も普及率が高いシートはエステル帆布で、街で見かけたことがある方も多いでしょう。他にもエコなオレフィン系シート、運搬用の二層構造シートなど種類はさまざまです。
トラックシートの選び方・サイズ
ひとくちにトラックシートと言っても、1〜6号までサイズ違いの製品が存在しています。サイズの数字が大きくなるほど、比例してシートも大きくなるという寸法です。軽トラックを使用している場合は、最小サイズの1号もしくは2号が適しています。荷台の大きさが幅約1.4mで奥行きが約1.9mです。積載する荷物の大きさや形状によって、最小のものもしくは1つ上のサイズを導入すると良いでしょう。1〜2トンの小型トラックの場合、3〜4号サイズのトラックシートが適しています。3号に関しては荷物が少なかったり、平積みしたりする場合に向いています。一方でたくさん積む場合は、大きめの4号が良いでしょう。高く積み上げる際は特に、大きい方を選んだ方が良いです。
2トンロングから4トンまでの大型トラックは、5〜6号サイズのシートを選びましょう。小型トラックと同様に平張りする際は5号で、高積みする際は6号という基準は変わりません。なお標準サイズからは外れますが、10トン車両用のシートも存在します。他のサイズの車両と同じように平積みをする場合と、荷物を大量に積む場合といったように用途・目的に応じた大きさのシートを選ぶことが大切です。
素材の種類に基づいたシートの選び方
トラックシートの素材には、エステル帆布やポリエチレンなどさまざまな種類が採用されています。基本的にシートには、ハトメという名の穴が付いています。荷物を固定するために、ゴムバンドを通して縛り付けることで安定させる機構です。この部分に大きく負担がかかるため、長期間にわたって使用するなら丈夫な素材を選んだ方が良いです。テントにも使用されている素材として挙げられるのが、エステル帆布となります。樹脂防水加工が施されており、悪天候にも強いのが特徴です。耐久性に優れており、破損した場合も補修しやすいため長年にわたって使用されることが多いです。
ポリエステル繊維を合成樹脂で覆った素材が、ポリエステルターポリンです。撥水性・強度がともに優れていて、汚れがすぐに落とせます。その特性から横断幕に使われるほどであり、帆布よりは短いものの中期にわたって使えます。軽量かつ柔らかく、取り扱いが容易であるのがポリエチレン製のシートです。通常の利用方法では半年ほどしか使えませんが、トラックシート用の場合は防水機能やUVカット機能が付与されているため、耐久性は向上しています。価格が手頃であり、短期利用に向いている素材です。
色やハトメ・防水機能など色んな要素で選ぶ
トラックの荷台とマッチするサイズや用途に応じた素材である程度候補が絞れてきたら、カラー・デザインにも目を向けましょう。トラックシートと言えば深緑のイメージが強くなりがちですが、近年ではさまざまな色味のシートが販売されています。赤やブルーといった目立つカラーリングだけでなく、最近は24色もの豊富なカラー展開をしている企業も少なくありません。無地だけでなく迷彩柄やヒョウ柄など、ユニークなデザインの製品も数多く出ています。好みのカラー、柄のものを選んで個性的なコーディネートをするのも良いでしょう。
シートの周囲には、固定するための穴であるハトメが付属しています。ハトメに大きな負荷をかけると、シートが破損する原因となってしまうため、なるべく負担を分散させることが大切です。そのためにも、多くのハトメをあしらった製品を選ぶことも長持ちさせる秘訣と言えます。長く使うためのコツとしては、ゴムバンドで固定をしっかりと行って風になびかないようにすることも大事です。事業で使うにしても農業で使うにしても、風雨にさらされる時間は長いため防水機能や撥水性は重要です。水に強い素材のものを選ぶのはもちろん、防水加工やUV加工が施されたものをセレクトしましょう。
トラックシートの素材ごとに異なる耐用年数について
トラックシートを購入するにあたって、気になるのがシートの耐用年数です。これは素材によって、使用可能な年数が大きく左右されます。しっかりと荷台に固定して、風ではためかない状態にした上での目安としての耐久年数を見ていきましょう。樹脂防水加工を施していて、なおかつ素材自体が強いポリエステル帆布の場合は、5年ほどとなっています。非常に強い素材であり引き裂きに強く、もし破損しても補修することも容易です。そのため一般的とされる耐用年数を超えて、使用されている例も少なくありません。
中期的に使用可能なのが、ポリエステルターポリンです。丈夫であることに加えて、軽量であるため作業員が扱いやすいこともメリットと言えます。素材の撥水効率が高く汚れてもすぐに落とせるため、およそ3年にわたって使えるというのが目安の数字です。PEシートに対してアルミ蒸着を施した、クールシートの場合は大体1年前後が目安です。熱を反射して冷気を遮断するため、保冷・保温機能に優れています。こちらも軽量で扱いやすく、多くの現場で使用されている素材です。扱いやすく、柔らかくて軽いのがPEシートです。無加工の状態では、およそ3〜6ヶ月程度が使用の目安となります。
まとめ
トラックシートを選ぶ際には、本体の大きさや荷台のサイズを計測してそれに合った号数のシートを選ぶことが大切です。加えて運ぶ荷物の量や使う用途、天候などを考慮して素材を選択するようにします。目安となる耐用年数は素材によって異なるため、こちらも選ぶ上で基準にしたいところです。近年ではトラック本体もおしゃれになりつつあり、トラックシートの方に関しても色やデザイン・柄などが豊富になってきているためそのコンビネーションを楽しむのもおすすめです。